会  報

[工場だより]

No.247 工場だより [2014年12月1日 発行]

No.247

化粧石けん(身体洗浄用の石けん)は、薬事法の対象である「化粧品」に分類されます。その製造と販売にあたっては、行政の許可が必要です。許可を取っていない場合は、浴用にも洗顔用にも販売することはできません。許可なく販売したり不特定の人に配ったりすれば、法律違反になります。
台所用や洗濯用の石けんは、台所用や洗濯用の石けんは、薬事法の適用は受けず、製造販売に許可は要りません。表示について定めた家庭用品品質表示法など、別の法律が適用されます。

 せっけんの街のせっけん類は、家庭用品品質表示法における雑貨工業品品質表示規程に則り、表示を定めています。またせっけんの街ではこの表示から外れないように、毎年、分析機関に成分試験をお願いし、製品規格内であることを確認しています。
 今回、未開封のオリーブオイルで化粧石けんができないかと、化粧石けんメーカーに製造を委託できないか相談しました。結果残念ながら、たとえ未開封の油でも消費期限切れの油を原料とすることは、法的に化粧石けんとして販売できないという返事でした。

No.246 工場だより [2014年12月1日 発行]

オリーブオイルせっけんの試作
 使用済み食用油に混じって、賞味期限切れの油も多く回収されます。通常私たちは、その未使用油を液体せっけんの原料の一部に使っています。未使用のオリーブオイルがたくさん集まりましたので、このオリーブオイルを原料に化粧せっけんができないかと考え、化粧せっけんを製造している工場に相談しました。しかし、たとえ未開封でも賞味期限切れのオイルでは販売に関して法律上問題があるということでした。せっけんの街固形せっけんの原料油は廃食油70%牛脂30%です。そこで、この廃食油70%をオリーブオイルに変えて試作してみました。焚いているとき、あのオリーブオイルのあま〜い臭いが部屋中に充満しました。できあがったばかりの熱々の時にはオリーブの緑色、さめて固形になった状態では、緑色はほんのりという感じ、出来上がったせっけんもオリーブオイルのにおいがしています。リサイクルせっけんには変わりがないのですが、ちょっと贅沢な気分が。原料に限りがありますので、このオリーブリサイクルせっけん、どう活用していくか思案中です。
(若月)

No.244 工場だより [2014年11月14日 発行]

夏休みの自由研究
先日、印旛沼せっけん情報センターに小学生と中学生のお子さんとお母さんの3人が工場見学にいらっしゃいました。「夏休みの自由研究にとインターネットで探していたら、せっけんの街のことに興味がわいて、ぜひ行きたいと子ども(小学生)が言うので来ました。」とお母様。こはくの釜の中を覗いたり、釜から出てくるこはくに「色やどろっとしているところが蜂蜜にそっくりだね。」 臭いをかいで見て「粘土の臭いがする」「油粘土のことかしら??」とお母さん。乾燥棚に並んだ固形せっけんを見て、「チーズを作っているみたい。」 お母さんもリサイクルせっけんのことは初めてで、使い方などに興味を持った様子で、見学者セットを大事そうに持って帰られました。自由研究、上手に書けるといいね。見学は常時受け付けていますが、作業の都合上ご要望に添えない時もあります。事前に予約が必要です。危険物を扱っていますので、お子様のみの見学はできません。詳しくはせっけんの街本部までお問い合わせください。
(若月)

No.238 工場だより [2014年7月18日 発行]

No.238

おかげさまで30周年を迎えました
あんしんの開発

重曹入り台所用せっけんの街を、洗濯に使っても使いやすいとの意見が出され、高級洗濯用粉せっけんとして開発できないかと、2006年、取引先生協の組合員と理事、せっけんの街理事をメンバーに粉せっけん開発プロジェクトは発足しました。小さなお子さんや赤ちゃんを連れた若いお母さんの参加で、プロジェクト会議はいつもにぎやかでした。赤ちゃん用の洗剤の市場調査では「赤ちゃんの肌に優しい」「天然植物性」を謳った洗剤が売られていましたが、それらほとんどの商品に脂肪酸塩(せっけん)が使われていることから、「やっぱせっけんでしょ」とプロジェクトメンバー一同開発の決意を確認しあったことが思い出されます。名前は安心して使えるものをという思いそのままの「あんしん」。あんしんのイメージキャラクターは公募の結果、取手市に住む関さんの作品に決まりました。
(若月)

【画像:イメージキャラクター】
水のなかの魚のイメージです。頭に載っている芽は生まれた命、水がきれいだったら身体もきれいで輝いているだろうということで、命の輝きをハートで表しました。母が生活クラブ生協の組合員なので私の中に生活クラブ生協のイメージがあります。それは自分だけではなくまわりを大切に思う心だと。そんな雰囲気を出せたらと思いました。(関さんのコメント)

No.236 工場だより [2014年5月28日 発行]

No.236

おかげさまで30周年を迎えました
台所用萠誕生

 NPOせっけんの街のせっけんは、はじめ、純石けん分60%「せっけんの街」の一種類でした。当時、消費生活展で「せっけんの街」の使用感のアンケート調査をしました。洗濯で使用を続けるに問題があると答えた方が7割なのに対し、台所での使用には約7割の方がOKという結果でした。リサイクルせっけんをより多くの人々に広げていくには台所で、より使いやすいせっけんを開発していかなければならないと考え、食器を洗うときのヌルヌル感を軽減するために、1999年、成分のアルカリ剤(炭酸塩)の量を減らし、純石けん分80%の「萠」を商品化しました。これを期に、保育園や学校で「これなら使える」と、販路拡大につながりました。
 80%粉せっけんは単に加えるアルカリ剤の量を少なくすれば良いということではなく、もとになるせっけん素地がしっかりと仕上がっていなければ、良質な粉にはなりません。印旛沼せっけん情報センターでは、前年に交通安全協会から小袋6万個という大量発注をいただき、週に3回せっけん焚きをするというハードな経験をし、焚きの技術が格段に上がりました。そんな下地があっての開発でした。
 その後、萠は使用中に水分を含んで固まってしまうことから、純石けん分を70%・アルカリ剤を炭酸塩と重曹の混合に変更し、現在の「萠」となりました。
(若月)
【写真】純石けん分80%の頃の台所用 萠

No.234 工場だより [2014年5月28日 発行]

No.234

おかげさまで30周年を迎えました
固形せっけん誕生

1998年、粉せっけんを作っている私たちに、「固形せっけんがほしいので、入れ物を持っていったら、粉にする前のせっけんを入れてもらえないか」というリクエストがあり、百円ショップで適当な容器を捜してそれに入れてみました。溶岩せっけんの誕生です。この溶岩せっけん、アルカリが強すぎて、日を置くとその表面に針の山が出現します。これでは商品にはなりません。それから勉強してみますと、粉と固形では油の組成から製法まで違うことがわかりました。廃食油を使って売れる固形せっけんを作れないだろうか?ミニプラントを使って試作を繰り返しました。なんとか商品化のめどが立ったばかりの時、ちばネットから大量注文が入りました。その2 000個は“むげん君”という名前で全国に散らばりました。あれから16年、うてなちゃん(せっけんの街固形せっけん)は毎月1 000個近く売れるヒット商品になりました。これも最初に声をかけてくださったワーカーズの皆さん、”むげん君”を世にだしてくれたちばネットのみなさん、うてなちゃんを愛し続けてくれた、みなさんのおかげです。感謝。
(若月)
【写真】当初は透明なフタ付きでした